アラサー女子のジブンさがし

アラサー女子の日常雑感日記です。

脳っておもしろい!

こんばんは、さきこです。

あったかいんだか寒いんだかよくわからない陽気ですね。花粉が飛びまくっているらしく辛そうな方もお見かけします。
個人的には梅とか桜とか咲き始めててちょっとウキウキする、そんな日々です。

さて、少し前に古本屋さんで購入し、積読していた本が読み出したら面白かったのでご紹介します。

『海馬−脳は疲れない−』
発売年:2002年
https://www.amazon.co.jp/海馬-脳は疲れない-ほぼ日ブックス-池谷-裕二/dp/4255001545

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15年ほど前の本ですが、「へ〜そうなんだ!」と新しく知ることが多かったです。
きっと、今はもっと科学が進歩してわかってることも増えているんだろうなあ。
脳科学、興味があるのだけれど学術色が強くなると理解しにくいし、そこそこ根が張るので、なかなか手が出にくいんですよね。おすすめ本ご存知の方いらっしゃったら教えて欲しいです。

『海馬』の中で、特に印象に残ったのが

・頭の良さに、感情が影響する
・30歳を超えると、飛躍的に頭が良くなる可能性が高くなる

という事。ここで言う「頭の良さ」とは、情報を記憶し適切に引き出せる力が強い、事を指します。頭の回転が早い、と言い換えられるかな。


◯頭の良さに、感情が影響する

物事をどのように記憶するか判断し貯蔵する、必要な時に貯蔵した記憶を組み合わせて引き出す役目を果たすのが、本のタイトルである「海馬」です。
人間の海馬は、小指程の大きさで左右に一つずつあります。
この海馬が活発に活動すると、記憶を適切に貯蔵し、引き出す事がより素早くできるので、頭の回転が早い人になれます。
その海馬に隣接し、影響を与えるのが「扁桃体(へんとうたい)」という部分です。

扁桃体は感情を司る器官と言われています。
好き、嫌いを判断する部分。
好きなものに接すると扁桃体は活性化し、隣接する海馬に刺激を与え、海馬も活発に働きます。
嫌いは、その逆ですね。

この扁桃体は人間だけでなく、サルやネズミにもあります。
しかも、全体の脳の大きさから考えると、かなりの部分を占めるほど重要な器官だそうです。
扁桃体がないと、例えばサルは恐怖心がなくなり、天敵であるヘビに躊躇なく近づいていってしまいます。そうすると怪我をしたり、死に至る可能性が出てきます。生命の危機に晒されるのです。
逆に好き、を感じなくなると異性への興味がなくなり、種の存続が危ぶまれたりするのかな。
感情が生命存続の鍵となっているんですね。

話は少し変わりますが、わたしは今、ストレスケアセラピーのスクールと、医師による対話型のカウンセリングを受けています。
もともとは摂食障害の治療の一環だったのですが、症状が緩和してきた今は今後より良く生きる為に続けています。

以前ストレスケアの先生が「感じることは、生命なんだよ。生命はコントロールしてはいけないの」と仰っていて。
ああ、先生が言っていたのって体感的なことだけじゃなくて、科学的にも証明されていることなんだなあ、と本を読みながらすごく納得しました。

このブログでも紹介したことのある『落ち着きがないの正体』という本でも、脳科学の面から、感情をコントロール(管理)するのではなくレグ(調整)する事が大事だ、と述べられていて、自分の感情を如何に理解し、付き合っていくかを大事にする事は間違いじゃないんだなあ、と思いました。
※『落ち着きがないの正体』のレビューはこちらのエントリからどうぞ〜


◯30歳を超えると、飛躍的に頭が良くなる可能性が高くなる

海馬は脳の中で唯一成長する器官なのだそうです。
一般的に脳細胞は生まれた時点からどんどん死んでいく。ただ、普通に生きている分には、一生不足しない分量をわたし達は所持しているのだそう。脳細胞が死んでいく速度が急激に早くなった状態がアルツハイマーなのだとか。

海馬は記憶をどういった形で貯蔵するのか、と、貯蔵した記憶同士を結びつける役割があると前述しました。
この後者の「結びつける力」が30歳を超えると2のべき乗(n乗)で成長します。
今まで蓄積した情報を如何に組み合わせるか、という役割を使えば使うほど倍々になって成長する。
この成長に必要な刺激は、「新しいものに触れる」ことなのだとか。
特に空間的な移動は効果的らしく、旅行は最適なんですって。カンボジアに行って帰ってきて色々見通しがついたひとつの要因はこの海馬の働きなのかも知れません。

何故30歳なのか、は実験の結果見えたことだそうなので特に詳しい説明はありませんでした。
また、30歳以降はどんなに歳を重ねても成長の可能性はあるとのこと。歳をとったからといってそう悲観することもないのかも知れない。
ちなみに物忘れは加齢のせいではないとのこと。気になる方は是非、本をどうぞ。

こう考えると、20代までって闇雲でも色々経験する価値がすごく高いってことになりますよね。
ポジティブな感情が記憶貯蔵の活性化に繋がることも加味すると、好きだなって思う事を「意味あんのかな…」って思っても経験していくことが、30歳以降の閃きに繋がるのかも。


長くなってしまいました…ちょっと前の本ですが、対談形式だし、各章ごとにまとめもあるので読みやすいと思いますよー。