わたし、繊細なんで。
このあいだ、久しぶりにのんびりと江の島散策をしてきた。
以前から気になっていた映画館を訪ね、江の島に登り、はじめて船にも乗った。
曇り空の合間の青空で、あたたかく、気持ちのいい日だった。
「さきこさんは、もっと自分が繊細なんだってことをちゃんと自覚した方がいい。私、繊細なんで!って自己紹介するくらいでもいい」
言われたその時は、多分、全然わかってなくて、けど、わかってないことがわかってなかった。
繊細、という言葉からメンタル面ばかりを見てしまっていて、自分は他者の言葉や行動に傷つきやすい人なんだ、と更に強く認識したくらいだった。それは、多分、すこしネガティブなものだったと思う。
けれど、その後に続けて人がたくさん集まるような場所に一日中いることがあって、その場にいる時はたのしい気持ちが勝つから大丈夫なのだけれど、離れるとすごい疲労感で。
みんなそうなのかもしれないけど、もしかしたらわたしは、みんなよりもそういう環境で疲れやすいのかも、と人生で初めて思った。
人と話していても前や後ろや隣の人の会話が入ってくる。知らない人同士の会話や行動にいろいろと思いを馳せてしまう。ぼおっとしてると、いろんな情報がどんどん入ってくるから、しっかりしなきゃと気を張る。
繊細なのは感情だけじゃなくて、視覚とか聴覚とかの受信機もなのかもしれない。
だから、メンタルだけでなく、フィジカルも含めて、総量としての負担を考えるといいのかも。
感情、だけにスポットをあてるのではなく、わたし、として全体を見る。
人と会う時も、頼まれごとをする時も、その辺りまで見通していけたらいいな。見通せなくても、パニックになった時、全体で振り返ると要因がより明確になって怖くない。
人よりもずいぶんと怖がりだから、いろんな予防線を張ってしまうのだけれど。
何かあってもわたしは大丈夫よ、と自分に言ってあげられる、そんなわたしでありたいと、そんなことを思ったんだ。